リハビリブログ Part.8 『上腕骨外顆骨折手術後のリハビリ』
2024.08.19
こんにちは。動物看護師の矢倉です。
今回ご紹介する子はフレンチブルドックの男の子、ノワールくんです。
2024年3月22日に当院を受診、右上腕骨外顆骨折と診断されました。
上腕骨外顆骨折とは若齢犬で発生しやすい、肘の骨折です。ノワールくんは骨折時、3ヶ月齢でした。
3月24日にピンとスクリューを使用し、骨折部位の固定を行いました。
こちらは手術後の右前肢のレントゲンの様子です↓
手術後の経過は良好であったため、4月6日に退院しました。
その後、骨折部位の安定が確認できたため、5月22日にピンを除去する手術を行ないました。
6月30日の検診時、右肘関節の可動域に若干の制限があり、屈曲時、右が47°、左が40°でした。さらに左前肢に体重をかけて歩く様子があったため、7月3日より右肘関節の可動域拡大および、右前肢への体重負荷量増加を目的にリハビリを開始しました。
水中療法
リハビリ1回目、水中での様子です。右前肢の歩幅は狭く、少し左前肢に体重をかけて歩く様子が見られました。休憩を挟みながら、3分間の歩行を3セット行いました。
リハビリ4回目の様子です。スピードを上げても流されることなく、右前肢はしっかり前に踏み出すことが出来るようになりました。休憩を挟みながら、6分間の歩行を3セット行いましたが、疲れることなく出来ました。
キャバレッティ
ポールをまたいだり、くぐったりしたり、スラロームを行いました。バランスをとりながら小回りでき、ポールをまたいだり、くぐる際は、しっかり肘を曲げることができました。
最後に
4回のリハビリ後、ノワールくんの右肘関節可動域に改善が見られ、屈曲時の左右差がなくなりました。とても元気に歩けるようになったため、7月31日にリハビリを終了しました。ノワールくんは毎週のリハビリを楽しそうに行なってくれました。
なお、リハビリについて質問等ありましたらご連絡ください。
湘南かまくら動物整形外科センター
TEL:0467-73-8158