看護師ブログPart8 チョコレート中毒と誤食対策
2021.02.11
こんにちは。看護師の目良です。
あっという間に1月も終わり、2月が始まりました。今週末はバレンタインデーですね!
今年はコロナ禍で外出が制限される分、お家でチョコレートを食べたり作ったりする方が多いのではないでしょうか?
私たちヒトにとっては美味しくて身近なお菓子のチョコレート。
しかし皆さんの大切な家族であるワンちゃんにとっては危険な食べ物なのはご存知でしょうか?
今回はチョコレート中毒について、また、誤食が起きないためにお家で気をつけられることをまとめてみました。
少しの油断で大切な家族が危険な目に遭わないために。ぜひ参考にしてみていただけたらと思います。
・チョコレート中毒とは?
ワンちゃんに与えてはいけない食べ物とされるチョコレートですが、一体なにが危険なのでしょうか?
実は、チョコレートの元となるカカオ豆に含まれている『テオブロミン』という物質が原因であると言われています。
ヒトはチョコレートを食べた時、このテオブロミンという物質を効率よく代謝によって排除することができるのですが、
ワンちゃんはテオブロミンの代謝に時間がかかることが分かっています。
うまく排除されないまま、ある一定量体内に蓄積されてしまうことで体調不良が起こるのがチョコレート中毒なのです。
・どのくらいの量で危険?症状は?
チョコレート中毒が起こるとされる量は、ワンちゃんの体重1kgあたりテオブロミンが90~100mg程度とされるものや、100~200mgとされる記述もあり、幅が広いようです。
目安として体重10kgのワンちゃんに板チョコ1枚くらいになるのですが、代謝の速度によって変わるため、ヒトでもお酒が強い人と弱い人がいるように個体差があるものと言えます。
症状は、痙攣、あえぎ、嘔吐、下痢、頻尿などが見られるとされています。
ひどい場合は死に至る可能性もある中毒ですので注意が必要です。
ワンちゃんによって影響が出る量に違いがあることを理解し、少量でも気をつけていただけたらと思います。
万が一食べてしまったという場合には、お早めに病院にご連絡ください。
・見落としがちなチョコレート中毒
チョコレート中毒と言われると、板チョコや一口チョコなどのチョコレートのお菓子に意識が向きがちですが、危険なのはカカオの成分です。
冬に飲みたくなるココア。実はチョコレートよりも多くのテオブロミンが含まれているんです!
甘い香りにさそわれてワンちゃんが飲んでしまわないようにお気をつけください!
<お家でここは注意しましょう!>
ワンちゃんがヒトの食べ物を口にしやすい場所はどのご家庭でもだいたい共通していると思います。
普段からここは気をつけておきましょう!
①キッチン
料理をしているとポロっと食べ物が落ちてしまうことがありますよね。
ワンちゃんにとってはごはんが出てくるところ、時々美味しいものが落ちてくるところかもしれませんが、いろいろな食材が置いてあるキッチンは特に注意が必要です。
ちなみに我が家にはマルチーズがおりますが、リビングを自由に歩き回れる時は必ずキッチンに柵を置いています。
危険な場所には柵を置く。おすすめです。
②低いテーブル
少しわかりづらいですが、こちらは我が家の食卓です。以前ここにドーナツを置いたままトイレに行って戻ってきたら全て食べられていたことがあります。
口の高さより高いテーブルで、届かないだろうと油断していましたが、二本足で立ってしっかり口が届いていました。
もしご自宅にこのような低めのテーブルがありましたら、お菓子や食べ物を置きっぱなしにしないように気をつけましょう!
大型犬の場合はダイニングテーブルでも注意が必要ですね!
ワンちゃんは危険だとは知らずに一瞬の隙をついてなんでも口にしてしまう可能性があります。
まだまだステイホームを意識しなければいけない時期が続くと思います。
ワンちゃんとのお家時間を楽しく、そしてなにより安全に過ごせるために、チョコレート中毒も、他の食べ物の誤食も気をつけてお過ごしください^^