お知らせ

NEWS/TOPICS

唾液瘤について

こんにちは。獣医師の中根です。スギ花粉が飛び始め、花粉症には辛い時期がやってきましたね。

今回は、唾液瘤について紹介します。
唾液は、唾液腺(下顎腺、舌下腺、頬骨腺、耳下腺)で作られ、導管を通って口の中に流れる消化液です。唾液瘤は、なんらかの原因による導管の損傷により唾液が周囲に漏出する疾患です。通常は無症状ですが、部位によっては気道を圧迫したり、飲み込みづらくなったり、感染から敗血症になる事もあります。

内科的治療として、「抗生剤やステロイドの投薬、繰り返し抜去」などが挙げられますが、根治できない事が多いとされています。

外科的治療は、唾液瘤の切除と唾液腺の摘出を行います。
今回のワンちゃんは、CT検査で舌下腺との連続性が確認できたため、下顎腺と舌下腺と導管を切除しました。導管は顎舌骨筋を切開したり、舌神経をくぐらせたり、可能な限り先端まで切除しました。できるだけ先端まで切除することで、再発を防ぐ事ができます。

術後から元気に食べてくれて、先日無事に退院されました。入院期間は4日ほどでしたが、ついついオヤツをあげすぎてしまいました…。

今後も再発がないか、経過を診ていく予定です。

 

TOP