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回盲部切除、腸管脂肪肉芽腫性リンパ管炎

こんにちは。獣医師の永井です。


今回は肉芽腫性腸炎についてです。
肉芽腫性腸炎は、稀な疾患であり、回腸と大腸に限局した肉芽腫性炎症が特徴です。 症状として、血便や食欲不振、 嘔吐、体重減少があり、重症例では回腸や結腸が肥厚し、通過障害が起きてしまうため、便秘、しぶり、排便困難を招いてしまいます。 原因は不明とされていますが、外科的切除で長期にコントロールすることができる病気と考えられています。

 

今回治療させていただいたワンちゃんは、3ヶ月ほど前から軟便が続いており、対症療法ではあまり改善しないとの主訴で来られました。体重減少や嘔吐はなく元気もそれなりにありますが、食べるスピードが遅いことや、散歩でもあまり歩かないなどの症状もあったそうです。

 

超音波検査を行ったところ、回腸から盲腸、結腸にかけて腸の肥厚と構造の破壊が認められました。腫瘍の可能性も考慮されたため、CT検査と手術(回盲部切除)を行いました。

病理組織学的検査では、リンパ液漏出に伴う肉芽腫性腸炎と診断されました。今後は、食事管理、内科治療が継続的に必要で、再発にも注意が必要です。

 

以前よりモリモリ食べてくれるようになり、散歩も元気に歩くようになったそうで一安心。肝心のうんちは、まだ柔らかい日があるそうですが、徐々に改善してきています。
これからも、いっぱい食べて元気に過ごしてほしいものです。

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