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気管虚脱 気管外リング設置術 咳 

こんにちは。獣医師の永井です。


気管虚脱とは、気管が弾力を失ってしまい、呼吸や体勢によって潰れてしまう事で、咳や呼吸困難などを呈する疾患です。特に小型犬に多く、トイプードルやヨークシャーテリア、ポメラニアンなどに多く認められます。

治療は、内科的治療(内服や薬剤吸入、体重管理など)や外科的治療(気管内ステント、気管外リング設置)に分かれますが、グレード3以上や命に関わるような症状を呈した場合は手術をお勧めしています。

今回治療させていただいたワンちゃんは、ここ数ヶ月で咳が増えているのが気になっていて、寝ている時に咳をした後に呼吸困難となってしまい、苦しがっていたとの主訴で来院されました。

X線検査、気管支鏡で頸部気管虚脱グレード3と診断し、後日手術を実施しました。
手術は、神経や血管の損傷を気をつけながら、気管の軟骨に沿ってリング状のインプラントを設置して、気管を広げていきます。

                            術前

      術後

使用したインプラント

 

術後の合併症もなく、4日後に無事退院されました。
手術やインプラントの刺激で、空咳は残っていますが、数週間で良くなるとされています。

呼吸が楽になってよかったですね!

 

 

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