お知らせ

NEWS/TOPICS

リハビリブログ Part.9 『頸椎椎間板ヘルニアの術後のリハビリ』

こんにちは。動物看護師の矢倉です。

今回ご紹介する子はミニチュアダックス男の子ライトくんです。

2日前から動けなくなり寝たきりの状態で、2024年4月18日に当院を受診、頸椎椎間板ヘルニアと診断されました。同日に手術を実施しました。

手術後は呼吸が安定するまで約3日間、酸素室での生活が続きました。

呼吸が安定し、酸素室から出ることができたため4月21日より、レーザー療法に加え、状態を見ながら、電気刺激補助しながらの伏せの姿勢維持足裏の感覚刺激などを行い神経の回復を促しました。

 

 

術後6日目の様子です。車椅子に乗せ、起立維持トレーニングを行いました。首が下がってしまうのでバランスボールで支えました。おやつを使い首が持ち上がるように誘導しました。

 

 

前後に揺らし前後肢への体重負荷トレーニーングを行いました。

 

 

術後8日目の様子です。伏せの姿勢を維持し、自力で首を持ち上げ、お皿からご飯が食べられるようになりました。

 

 

術後3週目歩行の様子です。両前肢は完全に引きずられており、後肢も右がわずかに動く程度でした。

 

 

ライトくん5月26日に退院しました。退院後も通院でのリハビリが続きました。

 

水中療法

術後3週目より水中でのリハビリを開始しました。前後肢とも動きは弱く、前肢は流されてしまい、ほとんど動かないため、補助しながら行いました。安全のためライフジャケットと前肢ハーネスを着用しました。

 

 

術後5ヶ月目の様子です。前後肢ともしっかり前に踏み出し、安定して歩けるようになりました。

 

 

バランス運動

術後2ヶ月目からはバランスディスクを使用してのバランス運動を開始しました。おやつを使いながら、しっかり四肢へ均等に体重がかかるように誘導しました。

 

 

術後5ヶ月目の様子です。より不安定な場所でもバランスをとりながら起立を維持できました。

 

 

腕立て伏せ

後肢に比べ前肢が弱かったため、より前肢の筋肉を強化するため、術後4ヶ月目から腕立て伏せを開始しました。上手にできました。

 

 

キャバレッティ

術後2ヶ月目から、障害物をまたぐ練習を開始しました。ふらついて倒れてしまうので前肢ハーネス着用し、腰はつった状態で行いました。

 

 

術後5ヶ月目の様子です。支えがない状態でポールをまたいだり、くぐったりできるようになりました。さらに、スラロームを追加し、上手に小回りもできるようになりました。

 

 

最後に

2024年8月の様子です。ふらついたり、つまずいたりすることもほとんどなくなりました。

しっぽを振りながら、楽しそうに歩いています。

ライトくんは以前のように動けるようになり、とても嬉しそうです。

当院ではさまざまな症例を対象にリハビリを行なっています。

リハビリについて質問等ありましたら、お気軽にご連絡ください。

湘南かまくら動物整形外科センター

TEL:0467-73-8158

TOP